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IDCフロンティアのクラウドを使用してみました。

2012年3月、IDCフロンティア社のクラウド、セルフタイプを使用してみました。

仕様や使用感などをここにまとめます。

使用したOSテンプレートはCentOS 5.6 (64bit)、1時間単位の従量課金のしくみを利用して、以下の調査に要した費用は900円程度でした。


・IDCフロンティアのクラウド
http://www.idcf.jp/cloud/


使用した機能



  • 仮想マシン作成(従量課金タイプ)
  • ディスク追加
  • 自動・手動によるスナップショット作成
  • OSテンプレート作成、テンプレートからの仮想マシン作成
  • ロードバランサー

機能・スペックについて



  • 料金は比較的安価。各機能の価格はホームページですべて公開されている。

    • サーバ課金は月額課金か1時間単位の従量課金かを選択できる。
    • 従量課金でサーバを停止している間も、起動時の50%の料金がかかる。(現在はキャンペーン中で無料)
    • S2プラン 1コア、メモリ2GB、ディスク15GBで、ディスクとバックアップ用のスナップショット、IPアドレスを合わせて、月8,000円ぐらい。

  • 無償のファイアウォール、ロードバランサー機能有。
  • 物理ノード障害時等の自動フェイルオーバー機能を標準装備。
  • SLA 99.99%。
  • インターネット接続は10Gbps共有回線。無償利用分は上限あり。

    • Inbound, Outbound合わせて1契約の合計トラフィックが3,240GB/月を超えると有償10円/GBの料金追加となる。

  • プライベートLANは専用、独立。
      比較的速い。
    • ネットワークインタフェースは1つしかない。グローバルとプライベートが共用。(Bizホスティングベーシックと同じ)
    • ただし、Bizホスティングベーシックとは異なり、エイリアスIPは付与できない。

  • CPU、メモリリソース、ディスクは段階的に選択可能。

    • コントロールパネルでOS起動時に選択する。変更も可能。
    • CPUクロックは、0.8GHz, 1.6GHz, 2.4GHz。
    • 最大で8CPU, メモリ16GB。

  • スワップ領域は確保されていない。必要であれば、mkswapコマンドでディスクから作成する。
  • ROOTディスクは15GBで拡張できない。それ以上必要であればDATAディスク(追加ディスク)を使用。

    • DATAディスクはAWSのEBSのようなもの。切断したディスクは他のサーバに接続できる。
    • ROOTディスクもDATAディスクも課金対象。0.05円/GB/時→36円/GB/月。
    • 1サーバに6台まで接続可。
    • 複数の追加ディスクを論理的に1パーティションにするには、最初からLVMボリュームにしておくとよいだろう。
    • AWSのようにROOTディスクの付け替えはできない。リカバリー時は、スナップショットからテンプレート作成→OS起動→グローバルIPアドレスの付け替えという手順となる。

  • 手動、自動スナップショット機能あり。

    • 自動スナップショット機能は、日毎・週毎・月毎、開始時刻、保存世代数を設定できる。→ファイルのバックアップはこれで十分。
    • 15GBのスナップショットには3分ほどかかるようだ。
    • スナップショットデータの保存先は、OSのディスク(ボリューム)領域とは別のデバイス、とのこと。

  • ロードバランサーは無償だが、機能的に運用で使用するのは厳しい。

    • 振り分け方式は、ラウンドロビン・Least Connection・Source IPアドレスの3種類から選択。

      • ラウンドロビン・Least Connectionだと、1度のページアクセスでも複数のサーバに振り分けされる。

    • ヘルスチェックはデフォルトのものから変更できない。

      • TCPポートの監視(L4)、間隔は2秒、3回のエラーで異常とみなす。
      • URLパスを指定したHTTPステータスによるチェックは不可。


  • OSテンプレート作成(イメージ化)機能、OSの複製機能あり。

    • テンプレート保存費用は、0.05円/GB/時→36円/GB/月

  • OSイメージはCentOS, RHEL, Ubuntu, Windows Serverなど各種そろっている。
  • IaaSの基盤としてCloudStack?を使用。
  • 仮想ソフトはVMware。
  • 監視機能は無料と有料のものがある。

dbenchによるディスクベンチマーク


ROOTディスク(ローカルディスク)の1クライアントと5クライアントによるベンチマークの結果は下記のとおり。
サーバタイプXS(0.8Hz 1コア, メモリ0.5GB)のとき。

Throughput 67.2494 MB/sec 1 clients 1 procs max_latency=752.249 ms

Throughput 68.0605 MB/sec 5 clients 5 procs max_latency=1052.451 ms

サーバタイプS2(1.6Hz 1コア, メモリ2GB)のROOTディスク。

Throughput 100.36 MB/sec 1 clients 1 procs max_latency=334.466 ms

Throughput 109.389 MB/sec 5 clients 5 procs max_latency=648.774 ms


サーバタイプS2で、DATAディスク(追加ディスク)の1クライアントと5クライアントによるベンチマークの結果は下記のとおり。

Throughput 155.971 MB/sec 1 clients 1 procs max_latency=256.616 ms

Throughput 182.852 MB/sec 5 clients 5 procs max_latency=287.771 ms

追加ディスクのほうが速いです。


サーバ間の通信速度


netperfを使用してプライベートN/W経由の2サーバ間のスループットを計測しました。

XSは100Mbpsの制限がありますが、S2以上のタイプでは問題ない値だと思います。


  • S2同士だと、TCP 600Mbps, UDP 565Mbps。
  • XSとS2では、TCP 115Mbps, UDP 115Mbps。
  • XSのネットワーク帯域は100Mbps, S2以上のタイプの帯域は500Mbps。


コントロールパネル(ポータル)の操作感



  • AWSのコンソールと比べると最初は違和感があるが、慣れれば問題ない。
  • ログイン履歴、操作履歴が見られる。
  • 現在の料金明細が見られる。

    • 予算管理機能で、予算を決めて、その○%消化でアラートメールを送信、という設定もできる。

  • コンソール接続ができる。
  • 仮想マシンの作成は3分から10分程度。
  • 停止した仮想マシンの起動は3分から10分程度。

    • 全ての仮想マシンを停止すると、Virtual Routerの起動も合わせて行うため、20分から30分ぐらいかかることがある。

  • 作成したオブジェクトの名称変更やコメント追加はできない。


サポート



  • サポートはコントロールパネルからのチケット問い合わせ。電話不可。

    • 基本的に当日の営業時間もしくは翌営業日までの対応のようだが、スタッフは24時間365日おり、「至急対応」の旨を記載すると迅速に対応してもらえる、とのこと。
    • 仕様が不明な点をいろいろ質問してみたが、的確な回答をもらえてよかった。
    • 有償のプレミアムサポートで、電話対応が可能となる。5,000円/月。

  • 仮想マシンの稼働に影響するようなメンテナンス作業や障害時は、メールで通知するとのこと。
  • チケットは、運営、サポートサイドとユーザのコミュニケーションツールとしても使ってほしい、とのこと。

その他わかったこと



  • DNSキャッシュサーバ、NTPサーバは用意されている。
  • DNSの逆引きは設定されているが変更不可。
  • APIあり。現在は、IDCフロンティアクラウドのサーバからしかアクセスできないのでβ版となっている。
  • グローバルIPアドレスの取得、解放時に「サーバの送信元IPアドレスが変更されてしまう」という障害あり。

    • サーバに割り当てたスタティックNATをいったん無効とし、再度有効とすると回復する。


まとめ


比較的安価で機能もそろっており、サーバそのものの性能がよく、サポートの対応もよかったです。

サーバの月額課金が選択でき、ネットワーク転送量による課金も3TB以上から有料となっているので、費用の見積もりもしやすいです。

セルフタイプのサービスインが2011年11月と稼働実績が浅いそうなのですが、導入支援も行ってくれる「マネージドタイプ」は2009年6月から稼働実績があり、今のところ大きな障害はないとのことです。
また、今後の機能拡張も予定されているそうです。

プライベートとグローバルのネットワークが分離しておらず、また、ロードバランサーはヘルスチェックの条件を変えられないという問題もあり、現時点では大規模な複数台のシステムでは採用しにくいケースがあるかもしれませんが、単一サーバで稼働するタイプのシステムで利用するにはとてもよい選択肢になると思います。

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